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Richard Stortzman

☆日本の評論家には非常に受けが悪かったストルツマンですが、最近は、かなりメジャーになってしまって、評価も変わってきているかもしれません。ストルツマンに対する評価として、「技術はすばらしいが、音が美しくない」というのを良く見ますが、それは誤りだと思います。というのは、後半じゃなくて、前半です。ストルツマンは、いわゆる一流のクラリネット奏者の中で特別技術が高いとはあまり思いません。若いころ、アメリカのオケのオーディションで落ちたという話があるのは良くわかります(出典不明。ガセだったらごめん。それでぷらぷらしてたところをピーター・ゼルキンに拾われてTASHIを始めたというような話だったような・・・)。実際、技術は、アメリカの一流オケのトップよりは落ちる気がします。(例:ニューヨーク=ドラッカー。クリーブランド=マルセルス。シカゴ=コムス などの技術は半端じゃない)。来日したときに、モーツァルトの協奏曲を聞きましたが、技術的にはイマイチでした。でも、ストルツマンは素晴らしい偉大なプレーヤーです。その理由は、彼の音楽に対する素直さというか率直さというか自由さというか・・・です。昔は「モーツァルトはXXでなければならない」「ブラームスは・・・」というスタイルがありましたが、そのスタイルを破壊した最初の人がストルツマンだと思います。彼は、モーツァルトもメシアンもストラヴィンスキーもジャズもすべて同じ音楽としてやってしまったのです。これは当時革新的なことであったと思います。今では古臭いスタイルというのは完全になくなってしまって、皆当たり前のように自由にやっています。でも、それを最初にやってしまったストルツマンは偉いと思います。
来日公演のときにも思いましたが、弱音の美しさにはまっている(強調している)ようでした。私はあまり好感は持ちませんでした(昔の奔放な演奏が好き)。でも、間違えなく美しいことは確かでした(でもあれくらい他の人でもやろうとすればできると思うけども・・・やらないけど。)。
お勧めCDですが、誰も勧めませんが実は私はブラームスがお勧めです。三重奏&五重奏は歴史に残る名演と思っています。本人がすぐれているというよりは、周りの優れたプレーヤ(ヨーヨーマ。東京カルテット)との相乗効果で非常に心のこもった・熱い演奏になっています。ソナタは賞をもらったらしいですが、あまりたいしたことないので買わなくても良いです。また、TASHI時代の録音もはずせないでしょう。メシアン・ウェーベルンは一聴の価値ありです。本人がうまいというよりは、音楽全体の出来がすばらしいです。また、この人は技術が高くないので、技術を要求される曲についてはお勧めしません。世間的には、技術が高いと思われているので、良く推薦される、コープランドとコリリアーノのCDですが、だまされますので、気をつけましょう(こういう難しい曲は技術の高いドラッカーを聞くべし)。また、ブラームス五重奏でペアで入っているウェーバーの五重奏も下手でがっくりきます(これも技術が要求される)。


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