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学力低下は錯覚である

学力低下は錯覚である

神永 正博

森北出版


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この本は、「学力低下は錯覚で実は存在しない」というのではなく、「学力低下という現象は存在するが、それは学生全体の学力が下がったことではない」ことを示している。大学生の学力低下という現象は、少子化により相対的に大学が入りやすくなり、大学の学力レベルが下がったことにより発生しているので、一種の錯覚であるというのだ。データを元に議論されており説得力がある。また、理系離れの問題についても、理系全体としては、志望者はずっと一定の比率になっていること、工学部の学生が減っているのは、工学部への進学率が低い女性の大学への進学率が高まっているためで、男子については変化がないこと、等が示されている。今後の教育問題を考えるのに、重要で基本的なデータが示されており、一読が必要なものであると思われる。


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