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たまにSF:犬は勘定に入れません

犬は勘定に入れません 下—あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (ハヤカワ文庫 SF)

コニー・ウィリス

早川書房


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最近ちょっとネタ切れなので、軽めの本を・・・

自分はミステリーやSFをほとんど読まない。基本的には娯楽的な本よりも実用的な本を選ぶ。しかし、最近はちょっとその手の本を読み始めている。先日は、重力ピエロを読んだ。あわせて映画も見に行った。原作の出来は悪くないと思ったけど、映画はややイマイチだった(高校と大学の母校が撮影で使われていた)。で、今回はSFである。イギリス古風趣味のコミカルなタイムスリップものだ。時々、受け狙いな感じが多少うざい気もするが、でもおもしろい。文庫で二冊に分かれているが、前半はほとんど19世紀が舞台で大きな展開がないが、それでも結構読ませる。後半の途中から急展開して終結へ向かう。ぼーっと読んでいたらあれあれという間に終わってしまった。SF的な仕掛けはあったが、あまり味わえなかった。それは著者の責任ではなくて、自分の責任である。もう一回ちゃんと読んでみたほうがよいかも。しかし、非常に都合良くタイムスリップできる感じ(同一時間に二人自分が存在できない制約はある)は、まあ許容できる範囲ではあったが、うーん、どうかな〜という感覚はある。過去に行っていろいろやって、また現代に戻って、また過去に行って都合よく前の過去のちょっと後に出てきて・・・となると、現実はどれ?というか、時間の流れが幾つあるのかわからないというか、そういう疑問を抱く(時間軸に連続な濃度を持った重層的な世界があるってイメージなのかしら)。SF好きから見れば、こだわりのある所ではないかと思われるが、自分にはちょっとわからなかった。


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