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ベトナム戦争小説

戦争の悲しみ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-6)

バオ・ニン

河出書房新社


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先日紹介した残雪と同じ本に入っていたので読んでみた。日本も戦争では大変だったと思うが、ベトナムは言わば沖縄戦が全国に拡大したようなもので、しかも、同じ民族を二分して戦い、独立闘争のころも含めればトータルで50年近くもかかった壮絶なものだった。著者は北側の人間である。話は、歴戦を生き抜いた戦士から作家になったキエンが自分の過去を自由に振り返るというものである。非常に自由に書かれていて、話はぽんぽんと飛ぶ。一番重要な、初恋の相手であるフォンとのエピソードが、最後のほうで明らかになる。切ない話だ。戦争を厳しい目でとらえた戦争文学の傑作である。


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