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メシアンが到達したピアニズム

Messiaen: Catalogue d’Oiseaux

Roger Muraro

Musidisc


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ムラロのメシアンの実演があまりに素晴らしかったので、彼のメシアンのピアノ独奏曲全集(7枚組)を購入してしまいました。
上記はその中の「鳥のカタログ」です。3枚組です。正直「鳥の時代」のメシアンは少し苦手にしていました。鳥の声を、比喩的(田園のように)ではなく、完全に生の音をコピーするというのは、何か無理があるという感じがしていました。しかし、生のムラロの演奏(眼差し)を聴いて、鳥のパッセージの扱い方に説得力が感じられたので(それはかわいくなく、結構ギャラギャラとしていたけど妙に説得力があった)、これなら「鳥のカタログ」もいけるのではないかと思い、購入して聴いてみました。

3枚通しで聴き通すことができました。この音楽には全体の統一感(古典的なテーマのようなもの)がないので非常に聴きにくいのですが、局所的な音楽はメシアンのピアノ曲ならではの美しさに満ちています。ムラロはそれを丁寧に響きを味わいながら弾いています。20世紀的なピアノというものをどうとらえるかということの、メシアンなりの究極的な答えがここにはあるように感じました。


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