☆以前は、アンサンブル・アンテルコンタンポランのソリストでした。どちらかというと、現代音楽のスペシャリストとして有名だったと思います。アンサンブル・アンテルコンタンポランをやめるときに、後任にふさわしい人物を見つけられなかった、それほど、偉大なプレーヤーだったという伝説が残っているらしいです(昔、NHK-FMでスタジオでの演奏を流していたときにそんなことを誰か言ってました。)かつては非常に尊敬しておりました。私はこの人の一番の特徴は、そのモダンなセンスだと思ってます。テクニック的には、後任のアラン・ダミアンの方が上なんじゃないかと思います。しかし、アリニョンのダイナミックさは、今時のクラリネット吹きという感じで新しさを感じました。気まぐれという言葉が一番似合うような気がします。数年前にアンサンブルで来日公演をしたことがありまして、実演を聞きました。プーランクの木管五重奏+ピアノの六重奏でしたが、正直言って、全くダメで、時々気が向いたように美しい音を出すのですが、基本的にほとんどやる気があるようには見えませんでした。最近は新しいCDを聴いていませんので、何とも言えません。最近はあまり活躍していないかなあ、と思います。お勧めの演奏は、ぱっと思いつきませんが、昔のアンサンブル・アンテルコンテンポランの演奏のソロにその片鱗を見せます。シェーンベルクの室内交響曲第一番なんかはいかにもアリニョンという感じがしました(出番は少ないですが)。