アーバンデータチャレンジ2021で入賞しました
(久々のお仕事的投稿です)アーバンデータチャレンジ2021に,「新潟市道路網-POIグラフデータ」という作品を投稿し,銅賞に入賞しました.技術的に特別なことはなく,改善・修正すべき点も多々あるのですが,地域の課題をデータを活用して解決していくという大会の趣旨に近かったのではないかと思います.この作品の作成には,様々な方のご協力をいただきました.ありがとうございました.
Berio, lied per clarinetto solo
My演奏の公開.今回はイタリアの現代作曲家ルチアーノ・ベリオのクラリネット・ソロのためのリートです. 曲名のLiedはドイツ語の「歌」から来ていると思われます.ベリオは,声を効果的に使った作品を多く残していますが,独奏楽器(声もある)のための多くの作品群セクエンツァも非常に個性的な音楽が多く有名です(クラリネットためのセクエンツァは第9作にあたる).このリートはセクエンツァのミニチュア版といったイメージを持つ曲で,アドリブを思わせるような自由な動きと,微妙な音楽の変化が特徴になっています.5分程度と短いですが,変化をつけて聞かせるのがなかなか難しい曲です.「常に非常に柔軟に,即興のように」という指示が曲についています.即興のように聞こえると良いのですが.
Messiaen, ABÎME DES OISEAUX
約1ヶ月ぶりの演奏公開.今回は現代フランスを代表する作曲家の一人であるメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」から「鳥たちの深淵」になる(無伴奏).「世の終わりのための四重奏曲」は,第二次世界大戦中にドイツ軍の捕虜になったメシアンが,収容所で出会った3人(ヴァイオリン・チェロ・クラリネット)の奏者と自身(ピアノ)のために作曲し,収容所で初演をしたという,ものすごくドラマチックなエピソードを持った曲である(経緯はWikipediaにも記載がある).8つの楽章により構成されていて,編成が曲により変化することが大きな特徴で,「鳥たちの深淵」は3つめの楽章で,クラリネットのソロによって演奏される.緩-急-緩の部分から構成されていて,急の部分には,いかにも鳥っぽいパッセージがいろいろと出てくる.緩の部分は,非常にゆったりした瞑想的な,まあ深淵を感じさせるようなものになっている.「世の終わり」と呼ばれるが,これは限りなく誤訳に近く,終末的な要素はこの曲にはない.直訳すれば「時の終わり」だが,時間が止まるというわけではなく,時間の概念が拡張されて(リズムに特に特徴がある.遅い部分のリズムもこの曲では重要),永遠に繋がっていく・・・ようなイメージを持つ曲のように自分には感じられる.全曲を聴いてみることをお勧めする.メシアンの代表作の一つであることは間違いない(40分以上と長いけど).
自分の演奏の反省点としては,特に最弱音はもっともっと小さく演奏し,ダイナミックさをもっと出すべきだっただろう(細かいミスはおいておくとして).場面転換的に出てくるE音のクレシェンドを伴うロングトーンは非常に印象的で,限界まで長いフェルマータのように演奏されることもあるが(作曲者メシアンが監修した由緒正しいドプリュによる演奏でもかなり長い),実際は8分音符が44のテンポで全音符の指定となっており,それほど長くない.自分の演奏は,楽譜指定の倍の長さになっている.
Berg, 4 Pieces, Op 5 for Clarinet B♭ and Piano
本日,12月24日はアルバン・ベルクの命日なのだそうです.
ということで,アルバン・ベルクによるクラリネット曲の傑作,4つの小品をupしました.現代的なクラリネット曲の幕開けとなった曲で,非常に緊張度の高い音楽となっています.
Nelhybel, 9 Trios for Clarinet
ネリベルは吹奏楽オリジナル曲の作曲家として有名で,吹奏楽コンクールでもかつてはよく取り上げられました.このクラリネットのためのトリオは,学生でも取り組める難易度が低めの曲が集められていますが,特徴的なリズム,細かい音量の変化,民謡っぽい旋律などネリベルの特徴が散りばめられています(交響的断章というよりはフェスティーボの世界ですね…って言ってもほとんどの人に伝わらないが).1曲の長さは短いので全部で10分ちょっとです.6曲目と8曲目ではバスクラリネットを使います.バスクラリネットが入ると響きに変化が入って,少し面白いかと思います.5曲目が少し複雑で面白いのですが,もう少しシャープにやりたかったところでした.
Martinů, Sonatina pour Clarinette Si♭ et Piano
My演奏を公開しました.今回はマルティヌーのソナチネです.一般にあまり有名な曲ではないかもしれませんが,わかりやすいメロディーとクラリネットらしいダイナミックな動きに溢れた佳曲です.クラリネット奏者としては,定番なレパートリーで,コンクールでも取り上げられることがあります.