憲法で読むアメリカ史(上) (PHP新書) 阿川 尚之 PHP研究所 このアイテムの詳細を見る |
アメリカについていろいろ知ろうとして読んだ中の一つ(下巻も読んだ)。アメリカが憲法といかにつきあってきたかが、分かる。憲法の精神に近づき・離れしつつもの、必ず、その軸に憲法があるという態度は、日本の憲法に対する態度とはちょっと違う。憲法の重要性を実感する。日本では憲法問題は結構ダブーだ。見て見ぬふりするか・過剰に反応するか(右・左両方)に二分されるだろう。しかし、今、新しい憲法を作るというのは、かなり難しいように思われる。国としてのアイデンティティを置く場所が不明だ。
この本で一番感動的なのは、やはり、合衆国憲法の起草であろう。その中身については功罪あるだろうが、合衆国という一つの国を作るのだという執念が感じられる。