米金融安定化法案が否決
米金融安定化法案の否決にはショックを受けました。やはり日本のバブルと似たような経緯をたどるのではないかという心配をしていましたが、池田信夫ブログに似たような懸念が表明されています。
—以下引用
今回の米議会の反応も、大田氏と似たようなものだ。金融システムの安定化を「金融機関の救済」と混同して「何億円も報酬をもらっていた奴らを何で助けなきゃならないんだ」という正義感は、一般庶民には受ける。そういうとき「日債銀は危ない」などとNHKが報道したら、たちまち取り付けで倒産するので、メディアも一種の「報道協定」をしいてしまい、問題は一般にまったく知られなかった。
これに比べると、アメリカの今の状況は日本の92年とそう変わらない(20%ぐらい地価が下がった)が、動きは何倍も派手だ。リーマンの破綻処理では一足飛びにに97年の山一まで行き、それに対する市場のリアクションが予想以上に大きいことにあわててAIGを救済したのは翌年の大手21行への資本注入と似ている。そこから日本は、さらに公的資金を逐次投入して半分近くを失ったが、アメリカは一挙に7000億ドル投入した。そこまではよかったのだが、肝心の議会(つまり選挙民)が金融危機を理解していないために、日本の92年に逆戻りしてしまったわけだ。
次回の出番(第610回横響演奏会)
次回の出番はアリア集のバスクラリネット(あるんだ!)と、ミサの1stです。ひさびさのメインの1stです。がんばらないと・・・。
【プッチーニ生誕150年】
1.菊(弦楽合奏)プッチーニ
2.アリア集プッチーニ
3.グローリア・ミサ(四声のためのミサ曲)プッチーニ
管弦楽:横浜交響楽団
指揮:甲賀 一宏
独唱:テノール 未定 バリトン(バス)未定
合唱:横響合唱団
日時:2008年10月26日(日) 開演/午後2時
会場:青少年センターホール
入場料:1,000円(全自由席)
前売所:ジョイナスプレイガイド・読売プレイガイド・横浜高島屋チケットショップ
主催:横浜交響楽団 共催/横浜市市民活力推進局
後援:財団法人横浜開港150周年協会
OpenOfficeノウハウ
最近、自分のメインマシンはMacProなのですが、MS Office for Mac 2008の評判があまりにも悪いということもあって、OpenOfficeを仕事でも使い始めています。正式なプレゼンテーション等に使うにはまだまだという感じがしますが、ちょっとした文書や内部的なプレゼン、計算などにはそこそこ使えます(困ったときは、VMware fusion上のVista上のOffice2007を使う)。
使っているバージョンは、3.0RC1です。3.0正式版のリリースが遅れていて、RC2が既に出ていますが、とりあえず不具合にあっていないので、正式版のリリースを待っています。
論文用テンプレート作成のノウハウの記事がありました。
本格的に使えるまでは時間かかりそうな気もしますが、もうちょっと使い続けてみようかと思います。
第609回横響演奏会終了
横響第609回演奏会が9/21に終了しました。雨の中来てくださった皆様、大変ありがとうございました。今回は場所が、いつもの音楽堂ではなく、青少年センターホールでした。新しいので設備がよくてきれいなのはよかったのですが、音はあまり良くなかったでした。クラリネットは音が固いとそれがそのままつきぬけてくる感じで、鳴ってないと埋もれてしまいます。
並クラ1年ぶりの復活でした。
自分の出来はというと、レプレで1st吹いたんですが、うーん、イマイチかなー。リードが厚めで鳴ってないって感じで、客席からだとひっこんで聞こえたのではないだろうか。録音はまだ聴いてないです。荻原は、止まらなかったので良しとしようかと・・・。やっと解放される・・・。
バブル崩壊を振り返る
また本業とは違う話題です・・・
海の向こうではえらいことになってますね。自分は貴重な時代の変わり目にいるのかもしれません。それが、悪い結果(恐慌)になる可能性もあるわけですが。
最近、日本のバブル崩壊に関する本をいくつか読んでいます。バブル崩壊の経緯は比較的最近(以下の2冊は2007年と2003年)総括された本が出ています。とりあえず以下の2つを読んでみました。
特捜検察vs.金融権力 村山 治 朝日新聞社出版局 このアイテムの詳細を見る |
これは検察・大蔵省・法務省等がバブル崩壊にあたってどういうように動いたかの裏側がかかれていて結構おもしろいです。いわゆる国策捜査に関する記述もあります。
検証 経済暗雲-なぜ先送りするのか 西野 智彦 岩波書店 このアイテムの詳細を見る |
これはバブル崩壊の検証三部作(他は、経済失政・経済迷走)の最後の作品で、バブル崩壊の直前のなかなか処理が進まなかった経緯が書いてあります。あとの2冊もこれからよもうと思います。池田信夫ブログでバブル崩壊の主犯と名指しされた寺村信行も主役級で描かれています。
今アメリカで同じようなことが起こっている中でバブル崩壊を振り返ってみるというのも結構おもしろいと思います。
アンサンブル・アンテルコンタンポランのバスクラリネット
先日の記事で、アンサンブル・アンテルコンタンポランによるベルクの室内協奏曲の紹介をしました。全体の演奏としては甘口で、自分は昔の辛口の演奏のほうが好きかな−と思ったのですが、1つ気づいたことがあります。
バスクラリネットがうまい。
この曲は単独で(持ち替えでなく)バスクラリネットが使われていますが、かなり難しく、こんなパッセージ、バスクラで吹けないというようなのが出てきます。他の人と一緒に動くというのは少なめで、バスクラが単独で存在感を持ち、他の楽器からの受け渡しが多く、入るタイミングもかなり難しいと思います。
しかし、この演奏のバスクラはすばらしいです。うまい。そして結構音が太くてでかい。これは録音の関係もあるとは思いますが、すばらしい音でとれています。このことに関しては、旧盤よりも新盤のほうがお勧めです。 バスクラの良い教材になると思います。
(ちなみにコントラファゴットも結構活躍しています)
Binary XML (EXI) Last Call
9/19にW3Cは、Last Call ワーキングドラフト for Efficient XML Interchange(EXI)を出しました。
EXIはXMLというよりは、XML的な情報構造を小さく効率よく送受信するための仕組みです。ワーキンググループは、勧告をだす準備ができたということです。コメントする最後の機会です・・・ということでした。
新旧ヴァレーズ聞き比べ
Boulez Conducts Varèse Deutsche Grammophon このアイテムの詳細を見る |
Varese: Arcana; Ameriques; Ionization; Offrandes; Density 21.5; Octandre; Integrales Sony このアイテムの詳細を見る |
先日、CDがないと思ったら見つかったヴァレーズのCDですが、入手しました。同時に新しいブーレーズによる録音も手に入れてみました。新録音は大きめの編成の曲を集めています。旧録音は2つのアナログレコード(ニューヨークフィルとアンサンブル・アンテルコンタンポラン)からの抜粋になっています。
新盤の出来がすばらしいです。アメリカが非常にバランス良く鳴っています。録音もよいです。旧盤ではストラヴィンスキーを弾いているような感じがあって、激しいのですが、新盤ではちょっと落ち着いて、響きの重なりに耳を傾けている感じです。現代音楽を消化したメンバーが弾いているという感覚があります。
旧盤も、アンサンブル・アンテルコンタンポランのアンテグラルとオクタンドルは今も色あせない名演でした。管の鋭い警告音と、強烈なクレッシェンド、打楽器との完璧なアンサンブル。ヴァレーズの良さを十分に味わうことができます。オクタンドルの叙情的な感じ、アンテグラルの何か原始的な感じ、ともに良く出ていると思います。新しい録音も期待されるところです。
ヴァレーズは、それまでの音楽をひっくり返した人だと思います。素朴で原始的な感覚と音の響きや動きそのものを楽しむ現代的な感覚が混在しています。現代音楽の父の一人と言えるでしょう。
トゥーランガリーラ交響曲の決定版
メシアン、オリヴィエ(1908-1992)/Turangalila Symphonie: Previn / Lso +quatuor Pour La Fin Du Temps: Loriod Etc
1977年のプレヴィン・ロンドン響・ベロフによるトゥーランガリーラ交響曲の録音です。これ以降何枚かこの曲の録音は出ていますが、これを超えているものはあるでしょうか。ベロフの存在が大きい。メシアンを弾かせてこのころのベロフに対抗できる人は今ではエマールくらいなのでしょうが、メシアンの音楽への順応度というか、センスが違うという気がします。
オーケストラの響きが派手です。きらきらしてます。強力な金管群が支えています。打楽器やオンド・マルトノもど派手です。
録音もこの当時のものとしては、すばらしいものだと思います。
こういう名演を今は1300円でCD2枚で世の終わりのための四重奏のおまけまでついて手に入れることができます。良い世の中になったものです。