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Reginald Kell

ブライマーより一世代前のイギリスの伝説的なプレーヤーです。私はイギリスのクラリネットがきらいで、特にブライマーが苦手です。理由は、音の派手さに引っ張られて音楽の底が浅く感じるからです。でもケルは例外です。音楽性豊かで深いと思います。ブラームスの五重奏は必聴です!これに対抗できる録音は、ほとんどないと思われます。録音は古いです。ケルの音はかなり固くて、今どきだと、こういう音を出すことは(素人でも)考えられません。(世界のクラリネットの音は変わった。ただし録音のせいもかなりある)しかし、音楽の自在な変化と熱さが伝わります。バックの弦もすごい。ケルの演奏でCD化されているものは多くないと思います。私は、ブラームスの五重奏と三重奏・モーツァルトの協奏曲を持っています。モーツァルトは今一つでした。(そういえばケルのLPが一枚一万円くらいで売られているのを仙台のレコライで見たことがあります。)

Stanley Drucker

ニューヨークフィルの主席。もういい加減年寄りだけど、まだやってるのかな?私はこの人は最近のCl吹きの中で最もテクニックのあった人ではないかと思います。いわゆる天才肌の人です。コープランド・コリリアーノの協奏曲は名演です。一聴をお勧めします。でも、オケ吹きとしてうまいと思うことは意外と少ないです。あまりやる気がないのかなあ。ソリストとしての実力のほうを私はより評価します。

Robert Marcellus

クリーブランド管の元主席。指導者としても、多くのアメリカの奏者を育てたらしいです。最高のオケ吹きだと思います。オケ吹きとしての私の目標です。セル指揮での、ブラームスの交響曲三番・四番は最高です。ソロのCDとしては、モーツァルトの協奏曲が残っています。が、録音状態があまり良くないせいもあり、ぱっとしません。やはり、この人は、オケでのソロを聴くのが最高かと思います。丸いクラリネットっぽい(?)音です。テクニックも完璧です。

David Shifrin

私の音色に関する目標です。世界でも指折りの美しい音を出す人だと思います。エーラー式ではなく、ベーム式からもこういう美しい音が出るようになったのは時代の変化なのかなあと思います。音に耽溺するタイプなので、音楽全体の出来はイマイチ。でもモーツァルトでは、はまった演奏を聴かせてくれます。外版でCDはいっぱい出てますが、音はすばらしいものの、音楽には今一つ力がなく、名演を残せていません。でも、ブラームスのソナタの演奏なども私は好きです。本当美しさだけを追求しているという感じです。と思ったら、グラモフォンからひさびさにCDが出ました。モーツァルトとブラームスの五重奏です。超名演とは思わないけど、買って損はないです。録音も悪くないし、演奏もそつがないです(健在でした)。これから、シフリンのCDがグラモフォンからどんどん出てくることを期待しましょう。

Richard Stortzman

☆日本の評論家には非常に受けが悪かったストルツマンですが、最近は、かなりメジャーになってしまって、評価も変わってきているかもしれません。ストルツマンに対する評価として、「技術はすばらしいが、音が美しくない」というのを良く見ますが、それは誤りだと思います。というのは、後半じゃなくて、前半です。ストルツマンは、いわゆる一流のクラリネット奏者の中で特別技術が高いとはあまり思いません。若いころ、アメリカのオケのオーディションで落ちたという話があるのは良くわかります(出典不明。ガセだったらごめん。それでぷらぷらしてたところをピーター・ゼルキンに拾われてTASHIを始めたというような話だったような・・・)。実際、技術は、アメリカの一流オケのトップよりは落ちる気がします。(例:ニューヨーク=ドラッカー。クリーブランド=マルセルス。シカゴ=コムス などの技術は半端じゃない)。来日したときに、モーツァルトの協奏曲を聞きましたが、技術的にはイマイチでした。でも、ストルツマンは素晴らしい偉大なプレーヤーです。その理由は、彼の音楽に対する素直さというか率直さというか自由さというか・・・です。昔は「モーツァルトはXXでなければならない」「ブラームスは・・・」というスタイルがありましたが、そのスタイルを破壊した最初の人がストルツマンだと思います。彼は、モーツァルトもメシアンもストラヴィンスキーもジャズもすべて同じ音楽としてやってしまったのです。これは当時革新的なことであったと思います。今では古臭いスタイルというのは完全になくなってしまって、皆当たり前のように自由にやっています。でも、それを最初にやってしまったストルツマンは偉いと思います。
来日公演のときにも思いましたが、弱音の美しさにはまっている(強調している)ようでした。私はあまり好感は持ちませんでした(昔の奔放な演奏が好き)。でも、間違えなく美しいことは確かでした(でもあれくらい他の人でもやろうとすればできると思うけども・・・やらないけど。)。
お勧めCDですが、誰も勧めませんが実は私はブラームスがお勧めです。三重奏&五重奏は歴史に残る名演と思っています。本人がすぐれているというよりは、周りの優れたプレーヤ(ヨーヨーマ。東京カルテット)との相乗効果で非常に心のこもった・熱い演奏になっています。ソナタは賞をもらったらしいですが、あまりたいしたことないので買わなくても良いです。また、TASHI時代の録音もはずせないでしょう。メシアン・ウェーベルンは一聴の価値ありです。本人がうまいというよりは、音楽全体の出来がすばらしいです。また、この人は技術が高くないので、技術を要求される曲についてはお勧めしません。世間的には、技術が高いと思われているので、良く推薦される、コープランドとコリリアーノのCDですが、だまされますので、気をつけましょう(こういう難しい曲は技術の高いドラッカーを聞くべし)。また、ブラームス五重奏でペアで入っているウェーバーの五重奏も下手でがっくりきます(これも技術が要求される)。

Alfred Prinz

シュミードルの前のウィーンフィルの主席奏者.ベーム指揮のモーツァルトの協奏曲や,モーツァルトの五重奏などが代表的な録音です.全盛期のころのウィーンフィルでのオケ曲の演奏は,すばらしいものです.アバド指揮のマーラーNo4が最近聞いたCDの中では非常にすばらしかった.昔聴いたアバド指揮のチャイNo4・No6のソロもすばらしかったと思う(LPだったのでこの20年くらいきいてないが).クラリネットだけがオケの中で別世界という感じです.

Leopold Wlach

今世紀最大のクラリネット奏者と言う人も多い。ウィーンスタイルの典型とされている人。モノラルの録音が数多く残されており、ファンの間では半ば神格化されている。音に最大の特徴があります。やわらかい独特の音をしてます。私が中学校のときに「ウラッハの芸術」という組LPが出まして,買いました.今ではすべて CD化されています.

Sabine Meyer

ベルリンフィル入団騒動で有名になった、あの人です。今のベルリンのトップ程度の実力だったら、マイヤーをトップにしたって大同小異だったんじゃないだろうか?マイヤーの入団に関しては、ライスターは、「アンサンブルがなっちょらん」みたいな言い方をして反対したらしいですね。まあ、そうなのかもしれませんが、入団当初のライスターだってそんな大したことはないような・・・(そんなライスターを大事にしたカラヤンは偉大なのだ。 →ライスターはもちろん入団したころからうまかったのですが、カラヤンが積極的に世代交代させてトップに据えたみたいです(ライスターの自伝の記述から推測)。古い人にはたまらないことでしょうけど。)

Karl Leister

とりあえず、この人については最初に書かないといけないでしょう。一般には、ライスターの音は、典型的なドイツ式の音であると考えられることが多いですが、私は必ずしもそうではないと思います。ドイツのクラリネット他の演奏や、昔のライスターの演奏を聞くと、特にそう思います。昔のドイツのプレーヤである、フルヴェン時代のベルリンフィルや、ライスターの師であるゴイザーなどは、こんな柔らかく豊かな音は出していない。もっと素朴で、若干線が細い感じです(しかし、これは、録音にも原因ありますが)。ライスターの柔らかさはどちらかというと、フランス・ウィーン・イギリスなど国外から、そのイメージを取り入れているように、私は感じます。昔のライスターは、今よりずっと音が細くかったと思います。(カラヤンとのモーツァルトの録音を聞けばわかる)で、ある時期からインターナショナルな音に目覚めて今のような国籍不明の偉大な音を獲得できたのだと思います還暦すぎてもすばらしい演奏をしています(最近出たSoloというCDも立派な演奏でした)。いわゆる太い音とは少し違うと思いますが、響きの幅がすばらしいです。
でも、私が不満なのは、ライスターには録音に歴史に残るような名演がないような気がする、ということです。ライスター本人は音が良くてうまいけど、総合的に見ると名演とは言い難いという録音が多いと思います。これは、私の持っているCDの数が少ないからなのかもしれません。私の知っている範囲のライスターの最も名演は、若いころのブラームスの三重奏です。これは、昔の音のころの録音なので、本当のライスターの魅力を伝えません。どなたか、新しいライスターの録音で名演があれば教えてほしいと思っています。(モーツァルトのコンチェルトも結局カラヤンとのやつが良いということにはならないか?)それに比べると、ストルツマンは、本人はそれほどうまくはないのかもしれませんが、ブラームスの三重奏と五重奏のCDは名演だと私は思っています(組んでる相手が良い)。期待度の違いかもしれません。ライスターは、組む相手に恵まれていない・・・のか何なのかよくわかりませんが、残念なことと思います。まあ、ライスター自体がまずいときもあります・・・名演とされるシュポアがそうだと思います。私の感覚ではかなり棒吹きで、魅力に欠けると思いました。ライスターはあまり、曲によって表現を変えるというよりは、マイペース気味で、うまくはまらないといい演奏にならないように思います。(他の例としては、アマデウス四重奏団とのブラームス五重奏もあまり良くないと思う)

世界のクラリネット吹き

重信秀治さんの Clarinet espresso (今はない)に刺激されてやってみようかなと作りました。ほとんど録音でしか聞いていないので、評価はかなりいいかげんと思う。録音についてももう一度整理して聞き直さないとちゃんと評価できない。とりあえず記憶に頼って書いてます。実演を聞いた人には☆をつけました。

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