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pに頼るようになったらオワリだ

クラリネットという楽器は、管楽器の中で最もピアノ(弱音)を容易に吹くことのできる楽器であろう。木管アンサンブルやオーケストラで一人得意になってdimしたりすると、オーボエやファゴットの顰蹙を買うことがある。
しかし、私はクラリネット奏者の真の実力は、弱音ではなく、むしろ強奏する場面で差がでると考える。弱音だけを美しく聴かせることは比較的容易だが、強音と弱音をきちんと両立させ音楽を成立させるのは大変な技術だ。その点について、ピークを過ぎたベテラン奏者に見られるのは、弱音に頼る演奏である。パワーの無さをピアノのテクニックで補うのだ。それはうまいとは言える。聴衆も感動する(何でそんなに感動するのだろうとも思う)。ストルツマンはそう感じられたし、日本の奏者にもそう感じたことがある。それは奏者にとっては一種の妥協ではないかと思う。
さて、そこで我々のようなしがないアマチュア奏者にとって参考になる点とは何だろうか。それは、アマチュアクラリネット奏者の戦略としては、強音を追求するよりは、弱音を追求するほうが有利であるという事実だ。ときどき、大きな音を吹くことが快感なのかしれないが、やたらとでかく吹くような人を見かける。それは否定しないが、損な戦略だと思う。アマチュアにとっては、ベテランのプロと同じように、強音を捨ててしまって、弱音に集中したほうが、聴衆を攻略するのに近道ができるのだ。オーケストラにいると、音が大きいに超したことはないが、苦労に比べて得することは少ない。勿論、アマチュアの中にも、強音と弱音を両立させる優秀なプレーヤーがいるのは事実だ。彼らは偉大だが、真似するのは難しい。二兎を追う者・・・になってしまうのだ。
プロフェッショナルな教育を受けると基本でかい音を要求されることが多いと思う。レッスンではまずしっかりした音を作ることを要求されるものだ(ホールでちゃんと聞こえないと意味ないとか言われる)。しかし、自分はアマチュアは邪道であろうとも弱音戦略をとるほうが有利であって、プロとしては終わってる道を選択するほうが得だと思うのだ。


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