ホーム » clarinet (ページ 3)

clarinet」カテゴリーアーカイブ

Vandorenのマスターシリーズを試した

Vandorenのマウスピースの最新モデルを試してきた。最初アクタスで試そうと思ったが、在庫が全然ないということで、石森管楽器に行ってきた。CL4・CL5という2種類のモデルがあるが、より開きの大きいCL5を試した(自分は開きの狭いマウスピースは吹けないのである)。

このマウスピースの特徴は、形状がやや特殊で(どう特殊なのかはよくわからない)専用のリガチャーを使う必要があることである。実物を見たが、確かに普通のマウスピースよりは円錐に近いような形で、専用リガチャーはそれにあっている。普通のフランス系のリガチャーでは無理そうである。これには、意地の悪い自分は不信感を持ってしまう。抱き合わせ販売にしか思えない。形状から再デザインしたということなのかもしれないけど・・・ちなみに試奏に使ったのは、おそらく専用リガチャーの中で一番安いものだったと思うが、作りはちゃちい感じで、最近はやりの高級リガチャーを使っている人はがっかりするだろう。

在庫は一本しかなかった(だからその個体の印象でしかない)。吹いてみた印象であるが、ざっくりとはM30に近い感じである。リードはV12 3 1/2のやや固めであいそうな感じ。しかし、自分には結構好印象だった。ピッチがバチっと決まる感じだし、音もクリアに出そうである。何本かから選ぶことができれば使ってもよいかもしれないと思った。次の演奏会が終わって、しばらくしてアクタスに在庫が揃うようになれば、もう一度試しに行ってもよいかもしれない・・・でも専用リガチャーってのは減点材料ではあるが。

 

リード問題対策で石森に行ってみた

Vandorenのリードがあわなくなった問題の解決のために、マウスピースを探しに石森管楽器に行ってみた。試そうと思ったのは、B40 profileとM30という最近使ってた2種類と、最近VandorenからでたマスターズシリーズのCL5(開きが広いほう)と、最近(でもないか)はやってるヴィルシャーの40BとWSの計5種類。

細かい話は別エントリに書くことにして、全体的な話だけ。まず、最近B40を多めに吹いていたせいか、M30とWSはあまりピンと来ないで脱落。CL5は良い印象だったが、一本しか在庫がなく、それで買うほどの勇気はないのでやめ。で、B40と40Bを数本吹いてきたが、今吹いているB40に比べて特別良いものがなかったので終了・・・リードだけ買って帰ってきた。

わかったのは、自分の現在のリードの選び方はそれほど間違ってはいなくて、自分が今使っているB40も特別なものではなく標準的で良いものだったということ。

・・・ということで、仕方なくやはりリード側で何とか解決するしかないとなったのでした。

Vandorenのリードが使えなくなった

最近のVandorenのリードは、湿度対策のためなのか1枚づつ包装されている。その包装が始まった頃か、その少し後くらいからだろうか、自分に合うリードがほとんど見つけられなくなってきた。どんな感じかというと、とにかく抵抗が強すぎてほとんどまともに音が出ないのである。買う店を変えてみたり(店によって保存状態とか在庫の古さとか違うので店によって差がある場合もある)、それなりに投資したのだけど状況は変わらない。また、自分は通常は3番(B40の場合)を使うのだけれど、21/2にしてもなお見つからないのである。これは異常な状態だ。

もしかしたら、年をとって抵抗のあるリードが吹けなくなってきたのかもしれない。このように、合うリードが見つからないという時期は、これまでも何度もあった。こういうのは大抵、自分のコンディションに問題があることのほうが多かった。しかし、今回はちょっとそうでもないような気がしてきた。

最近は、B40にマウスピースをチェンジして、昔買って多く残っていた古いリードでしのいでいたが、残り物なのでちゃんと吹けるリードを見つける確率は小さく、そろそろ限界になっていた。

こういう時の自分の対処方法は、リードにマウスピースを合わせることである。マウスピースは必ずどのリードで吹くかということを想定して選ぶ必要がある。単に吹きやすければよいというわけではない。例えば、3番で吹くことを想定するのなら、平均的な3番の堅さにちょうどよい抵抗のマウスピースを買う。そうしないと、リードを選ぶときに苦労するからである。よって、現在、流通しているリードにちょうど良いマウスピースを探しに行くことにした。

・・・ちょっと長くなったので、続きは別エントリで

音が良くなるグリスの謎を解け!

The Clarinet Shopで購入。音が良くなるという、かなり怪しいコルクグリスです。ですが、試してみるとあら不思議、本当に音の抜けが良くなります。使用する箇所によって、効果に差があります。自分の試した感じでは、マウスピースに近いからといって効果が大きいわけではなく、最初に試したベルの接合部の印象が大きかったでした。

最初はとても不思議だったのですが、後で少し考えて自分なりの仮説を立ててみました。このグリスは粘り気があるのが特徴です。おそらく、その粘り気によって、接合部の接触面積を増やす効果があるのではないかと推測されます。コンピュータのCPUとファンの間に使う、シリコングリスのようなイメージです。あれも粘り気のある材質で金属間の接触面積を増やし放熱効果を上げています。グリス自体に音があるわけではなくて、接合部の接触を増やし、振動の伝達を改善しているのではないかと。

そのように考えると、やはり、楽器というのは分けちゃいけない、ということを痛感します。接合部は我々が思っているよりも、より重要なのかもしれません。これは根拠がありそうなので、そのうち同じ効果を狙った製品が、他社から製品化されるのではないかと予想しています(この製品自体は偶然の産物らしい)。

上の仮説が正しいとすると、例えば、(隙間を埋める効果を持つような)接着剤で接合部を固めてしまえば、一本で作ったのと似たような鳴りになるかもしれません。実験できないけど・・・

IMG_0008.JPG

マウスピースを変えた

ここ で買ったB40 profileを使い始めた。このところ、ずっとリードが合わないのと、音が抜ける感じになることに悩まされ続けていた(大量にリードを買ってた)。そこでちょっと思いついてマウスピースを変えてみたら、少し状況が改善したので、しばらく続けるつもり。もしかしたらマウスピースが寿命だったのかもしれない。過去を振り返ると、マウスピースを変える時期は、同じような現象に会っていた気がする。リードがあわなくなって仕方なくマウスピースを変えるという・・・。ただ、マウスピースの寿命にしては若干早い気はする。2006年のJAO宮崎大会のちょっと前くらいに今のM30を使い始めたので、まだ5年そこそこである。マウスピースにスワブ通すのやめたほうがいいかな・・・

Signatureのバレル長の謎

自分の持っているSignatureには64mmと65mmのバレルが付いていたから、64mmがA管で65mmがB管だと思い込んでいて、そう使っていた。しかし、最近のセルマーのカタログには、なぜか両方ともに63mmと書いてある。これは不思議である。長さが違うし、両方とも同じというのも疑問だ。PrivilegeはA・B共通と主張しているが、Signatureではそんなこともなかった気がする。もしかして音程設計が変わったのだろうか(考えづらいが)。

まず、楽器を試奏したついでにアクタスのお姉さんに聞いてみた。理由はわからなかったが、わざわざ実際の楽器を確認してくれた。それでB管は63mmと65mmが付属していることがわかった。これでさらに疑問が増えてしまった。普通、ピッチの差を吸収するために2本つけるときは、1mm差という場合が多い。なぜ2mmという大きな差になっているのか?

次に、本家のセルマー・パリのホームページを調べてみた。そこで何となくの自分の仮説が立てられた(本当のところは、関内にいる野中の技術部隊に聞けばいいんだろうけど)。

そこでわかった驚くべき?事実は、SignatureのB管には442と440の2種類の楽器があり、A管は441のピッチなのだ(それを知らなかった自分もどうかと思うが)。ここで一つツッコむと、A管を441の1種類しか用意しないセルマーは手抜きだろう。最上位機種にコスト削減持ち込んでどうすると思う(こんなだからPrivilege作ったんだろうけど)。

そこでバレル長はこうなっている。

  • 440(B) : 62.5mm・64.5mm
  • 442(B) : 63mm・65mm
  • 441(A) : 63mm・65mm

自分の仮説は、441のA管は、63mm->442、65mm->440という組み合わせが想定されているのではないか?ということである。A管とB管を違うピッチで吹くことはありえないのだから。自分の楽器は442だが、65で442になっているように思える。A管は64mmでも低いという感じは持っていたから、その感覚と上の仮説は近い。442のB管と441のA管を買って、65mmをB管で、63mmをA管でという使い方が標準的なのではなかろうか。ピッチ低めのアメリカでは、440のB管と441を65mmで使うのだろう。

で、自分の楽器を振り返ると、なぜ63mmではなく、64mmが入っていたのか?が問題になる(謎)。しかも、自分は最近ずっと64.5mm(Backun)で吹いていたのだ。これでは442にピッチが合うわけがない・・・ということで、近いうちに63mmのBackunのバレルを買いに行こうと思う。

Privilegeを試した

自分はセルマー吹きで、Signatureを使っているのだが、セルマーの現在の最高機種となるPrivilegeをアクタスで試奏してきた。試奏したのはB管で2本用意してくれた。

反応の良い普通に良い楽器だと思った。Signatureは(個体差はあるが)、若干重い(抵抗感のある)楽器で、ちょっと丸みのある感じの音がする。セルマーのカタログによれば、管の厚みのあるRecitalに似せた設計だという話だ(自分が試奏した感じではSignatureとRecitalが似ているとは思えなかったが)。Privilegeにはそういう「セルマーくささ」のようなものがない。反応よく、すっと音が出て、その質も悪くない(prestige・festivalと同じか+αくらいのイメージ)。Toscaキラーとして設計されたのだろう。それを実現しているかどうかは、Toscaをちょっとしか吹いたことがないのでわからないが、比較する選択肢にはなりえると思う(安ければこれでいいだろうって人はいるかも)。

Signatureは(これも個体差あるが)、音程に難がある。あるリペアには、オクターブが狭いという言い方をされたが、例えば、High C近辺が低めになる。ただ、これはクランポンに比較しての話である(慣れである程度修正できるし、どちらが正しいという話でもないのかもしれない)。クランポンに慣れているととまどう。それに対して、Privilegeはクランポンに近い音程設計がされているようだ。チューニングメーターで確認したが、ごく普通で優等生的である。

吹いて困ったのは、レジスターキーの形が特殊で、押しやすくなっている反面、普通に今までの調子で吹くとすぐひっかかってしまうことだ。でも、これは慣れれば合理的なのかもしれない。

これを買うか?と考えるとちょっと難しい。劇的な良さはないので、どうしてもほしいという感じにはならない。また、Signatureとは大分違う楽器なので、B管とA管を同時に変えないとかなり苦労しそうである。となると金銭的に厳しい。でも、次の楽器の候補にはなりそうだ。また、そのうちToscaもちゃんと試してみようと思う。

現在、休養中

最近、オーケストラ活動はお休みしている(アンサンブルはちょっとやったけど)。ずっと多数の演奏会をやるのに慣れてしまって、少し間があくと、それだけで何か少し落ち着かなくなってしまう。よくない傾向だ。

で、最近は、自分の活動を見直すべく、積極的に外部の演奏会を聞くようにしていた。最近、レビュー記事を書いていなかったが、少しずつupしていこうかと思う。ちょっと演奏会にも飽きてきた(このところ演奏会シーズンだったし。なぜアマオケの演奏会って、6月・11月に偏るんだろう。)。

マウスピース購入

実は前回のオケの演奏会の直後に、マウスピースを買った。買ったのは、B40プロファイルである。今まではM30を使っていた。B40プロファイルは、M30の前に使っていた。だから、昔に戻したということになる。買った理由は、M30がなぜか最近色落ちするのが一つ(リードが赤くなる。こんなことは初めて)。リードを3+1/2から、3に替えたいなと思ったこと。あとは、もうちょっと柔らかいイメージというか、スケールの大きいイメージにならないかなと思ったこと。買った時は、昔の感覚を思い出して、これっていいかもと思ったのだが・・・

実は、今その新しいB40は使っていない。というのは、店では良いと思ったのだが、持ち帰って吹いてみると、音が荒くなるのだ。B40はM30に比べると開きが広い。だから、荒くはないやすい。しかし、B40はB45等に比べると、音が丸く、荒くなりにくいマウスピースだ。自分は、楽器を始めたときからずっと、開きの広いマウスピースを使っていたので、B40を使ってもそんなに荒くなるということはなかった。しかし、M30に慣れてしまったということなのだ・・・うーん・・・ちょっと残念なような・・・

Tashiのモーツァルト

“タッシ・プレイズ・モーツァルト~クラリネット五重奏曲&ピアノと木管のための五重奏曲(紙ジャケット仕様)” (タッシ)曲(紙ジャケット仕様)” (タッシ)

Tashiはメシアンの世の終わりの四重奏を演奏するのが、最初の目的で結成されたピアノのピーター・ゼルキンを中心とした4人のアンサンブルである。このころのピーター・ゼルキンはヒッピーっぽい格好で突っ張っていて(死語?)演奏はテンポ遅目で瞑想的な感じだった。メシアンはそんな感じがフィットしてとても良い演奏である。クラリネットは、ストルツマンである。彼はここでデビューした。

このCDだが、やはりやや遅めのテンポで演奏されている。二つの曲ともに、それほどすごい演奏というわけではなく、今となってみると、特に聞く理由はあまりないかもしれない。ストルツマンはまだこのころは彼の個性を完成していない感じだが、クラリネット五重奏ではその片鱗は見せている。

category

archive